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データと主観的認識から分析したスマートフォン依存意識についての共同研究

データと主観的認識から分析したスマートフォン依存意識についての共同研究

立教大学大学院社会学研究科木村忠正研究室とフラーが取り組むスマートフォン実利用ログデータを使った分析

2022年11月04日

フラー株式会社(本社:新潟県新潟市、代表取締役:渋谷 修太、山﨑 将司、以下「フラー」)と立教大学大学院社会学研究科(所在地:東京都豊島区、研究科委員長:水上 徹男)の木村忠正研究室は、共同研究の一環としてスマートフォンアプリ(以下、スマホアプリ)内のアプリ所持や起動(利用)に関するデータなどを元に人々の生活行動およびインターネットの利用実態を分析し、「スマートフォン依存意識はどこからくるのか」について学術研究の視点から明らかにしました。

本研究の成果は、立教大学社会学部メディア社会学科の木村忠正教授が参加した『日本人の情報行動2020』(橋元良明編)や9月に開催された2022年度社会情報学会(SSI)学会大会にて発表されています。

スマートフォン依存意識はどこからくるのか。実利用ログデータと合わせた考察

今回の研究は立教大学大学院社会学研究科の木村忠正研究室で、フラーが提供するスマホアプリの起動や利用に関するデータを元にした実利用ログデータとアンケートによる主観的利用認識の双方に基づいたスマートフォン依存に関する分析を行なっています。

これはLDASU(Log Data Analysis of Smartphone Use)研究プロジェクトと称したスマートフォンの実利用ログデータ分析による共同研究の一つです。スマートフォンが日常生活に深く浸透している現代社会において、過度なスマートフォン利用等による、精神的健康への影響への関心が高まっています。このような社会的課題に対して、従来の情報行動研究では、アンケート調査による主観的利用認識、態度のデータにもとづく分析が行われていますが、スマートフォンの実利用ログデータと精神的健康との関係について、日本社会を対象とした調査は、いまだほとんど見られません。そこで、本研究は、LDASU研究プロジェクトの一環として、フラー株式会社が事前に承諾を得たAndroidスマートフォン利用者600人余りの153日間に及ぶ実利用ログデータとウェブアンケート調査の回答を組合わせることで、スマートフォン依存意識が何に因るのかを探索的に分析しました。

分析に使うデータでは年齢、性別、生活満足感、実利用ログデータから作成される時間毎利用のパターンに加え、一週間毎の起動総数のパターンの効果などを組み合わせています。これに加え、スマートフォン依存意識調査への回答、主観的利用認識についての本人からの回答を合わせた分析によると、実利用ログデータに基づく利用状況と主観的利用意識の依存度には隔たりがあり、データよりも主観的利用認識がスマートフォン依存意識に強い関連を持つことが見えてきました。ただし、週次スマートフォン利用が恒常的にかなり高い集団では、依存意識が有意に高くなる傾向も見られています。

学会大会や書籍でさらに研究を深めていく

9月に開催された2022年度社会情報学会(SSI)学会大会にて発表された上記の内容は、立教大学大学院社会学研究科の木村忠正教授が参加した「日本人の情報行動」調査での議論を参考にしながら、同研究室がより深く研究を重ねたものです。

「日本人の情報行動」調査は、橋元良明東京大学名誉教授を代表者として、1995年から5年ごとに全国調査を実施し、日本人のメディア利用行動やコミュニケーション行動について、詳細な利用実態を調査、メディア環境の変動を記録するものです。木村教授のスマートフォン依存意識に関する分析は、「日本人の情報行動」調査の最新調査である2020年調査に基づきまとめられた『日本人の情報行動2020』(橋元良明編)に収められています。

取り組みの背景

総務省がまとめた「令和3年通信利用動向調査」によると、スマートフォンの急速な普及浸透により、2021年の国内における個人のスマートフォン保有状況が回答者の74.3%と前年の調査より5ポイント上回る状況となっています。

ご参考:2022年5月27日公表・総務省「令和3年通信利用動向調査の結果」 https://www.soumu.go.jp/main_content/000815652.pdf

日常のシーンに定着していくスマートフォンの実利用データである「モバイルライフログ」を分析することで、人々のインターネット利用の実態を把握するだけでなく、生活行動やライフスタイル、嗜好性などの社会の広範なありようを把握・可視化することができると注目。スマホアプリ分析サービス「App Ape(アップ・エイプ)」を手掛けるフラーと、立教大学大学院社会学研究科の木村忠正研究室は2017年から共同研究を開始しました。

共同研究では、モバイルライフログの有用性や認知度の向上に寄与することを目指し、データの分析手法の検討や実際の利用動向の分析を毎年手がけています。今般、その研究成果の一部について発表した次第です。

今後もフラーと立教大学は、さらに精緻な分析手法の検討やアンケート調査などを組み合わせたより詳細な分析を進めることで、日常生活の一部分ともなったスマートフォンとの関わりをより社会に役立てるための共同研究を進めてまいります。

立教大学大学院社会学研究科について

現代社会のアクチュアルな問題に斬り込む能力、データを収集し実証的に調査・分析する能力、研究成果に基づいて実践的に提言する能力を備えた人材の育成をめざしています。

フラーについて

 フラーはフラーが持ちうる全てのプロフェッショナル領域でアプリやウェブなどデジタルにかかわる支援を展開する「デジタルパートナー事業」を積極的に展開しています。

App Apeのデータを駆使した新規・既存事業の戦略構築からプロダクト開発・グロースまで“ワンチーム”で伴走。「デジタル領域全般で頼られる存在」として顧客に寄り添い、課題解決や事業成長に貢献しています。

ご参考:フラー公式サイト・デジタルパートナー事業について https://www.fuller-inc.com/business フラーのデジタルノート:https://note.fuller-inc.com/

App Apeについて

App Ape(アップ・エイプ)は、スマホアプリの実利用データを提供するアプリ分析サービスです。テレビにおける視聴率情報のスマホアプリ版のような位置付けで、どのアプリがいつ・誰に・どのくらい使われているかといったデータをご覧いただけます。

スマホアプリの実利用データに加え、ストア情報や属性情報など横断的なデータを提供しており、市場・競合調査を始めとするアプリの企画・マーケティングに幅広くご利用いただけます。アプリ開発会社や広告代理店・金融機関など、アプリに関わる法人・個人様にご活用いただいており、これまでに国内外5,000社以上の企業・団体様にご利用いただいています。

App Apeの詳細ページ:https://ja.appa.pe/

<立教大学概要> 学校名:立教大学 所在地住所:【池袋キャンパス】東京都豊島区西池袋3-34-1 【新座キャンパス】埼玉県新座市北野1-2-26 代表者:総長 西原 廉太 設立年:1874年 公式サイトURL: https://www.rikkyo.ac.jp

<フラー会社概要> 会社名:フラー株式会社 所在地住所:【柏の葉本社】千葉県柏市若柴178番地4 柏の葉キャンパス148街区2 KOIL 【新潟本社】新潟県新潟市中央区笹口1丁目2番地 PLAKA2 2階 NINNO 代表者:代表取締役会長 渋谷 修太、代表取締役社長 山﨑 将司 設立日:2011年11月15日 事業内容:デジタルパートナー事業 コーポレートサイトURL: https://www.fuller-inc.com

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本件お問い合わせ先:人事広報グループ・島田 pr@fuller.co.jp

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